自分らしく、暮らしを楽しむ

扉を開けた先に広がる今日の景色


松江市内から南へ車で10分ほど。閑静な住宅街に建つ高橋香苗さん宅には、2つのドアがあります。
ひとつは家族用。もうひとつはお客さま用。昼過ぎになると、大きなドアのほうには「OPEN」と書かれた看板が─。
高橋さんがこの地に引っ越してきたのは、今から25年前のこと。
「それまでは主人が勤める大学の宿舎に住んでいたのですが、主人の両親と同居することになり、あわてて土地を探して見つけたのがここなんです。二世帯住居であることと、主人のアトリエを設けることが当初の目的でした。まさかここで店を開くことになるなんて」 設計は、長年の友人でもある建築家の寺本 和雄さん、有光玲子さん夫妻にお願いし、コンクリートブロック造りのコートハウスにすることに。たび重なる打ち合わせも、建築好きの高橋さんにとっては楽しいものだったといいます。
「壁はコンクリートの打ちっ放しにするか、ブロックにするかで迷ったんですが、ブロックをひとつずつ積み上げた手仕事の跡が残る感じがいいんじゃないかということになって。新しい素材だけど、ヨーロッパの石造りのような趣もあるので、ものもよく見えるかなと」モダンさとあたたかみ。そのどちらのよさも感じられる空間に並ぶ、家具やアートは、ふだんから高橋さんに近しい人たちがつくったり、ゆずってくれたりしたもの。
「店を営む中で知り合ったり、昔からの友人だったり。どれも、その人の顔や思い出が浮かぶものばかり。なかでも思い入れがあるのは〝プーリー〟です」

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